著作権の話 その2 プロバイダー責任制限法②

では、プロバイダ責任制限法で課せられた
プロバイダの法的責任とは何なのか。
おおまかに言うと次の通りです。

(1) プロバイダは通信の内容に対して責任を負う必要がない
同法によって、プロバイダは基本的に、
通信の内容に対して責任を負う必要が無くなりました。
これは、プロバイダが通信内容を保障しなければ
ならないのであれば、全通信の内容を監視する義務が発生し
事実上、プロバイダ業務が成立し得ないからです。

(2) 権利を侵害する発信の防止措置に関する義務
プロバイダは、発信によって明確に権利の侵害が
行われていると知りえた場合に、権利を侵害した送信者に対して
権利を侵害する送信の防止措置を講じる義務があります。
ただし、これは、技術的に可能な場合に限ります。

(3) 情報公開の義務
プロバイダは、送信によって権利を侵害されたことが明確、
かつ、被害者が情報を得るに値する正当な理由がある場合に、
被害者に対して送信者の情報を提供する義務があります。

(つづく)